N獣医

風来坊

今日で、初めてN獣医にビスコを診てもらった日から1年が経ちます。

1年前のあの日、N獣医に指導を受けていなかったらどうなっていたことか。
つくづくそう思います。
たった2回しか診察してもらわなかっけど、重要な話をたくさん聞かせていただきました。
まぁ、それが苦労の始まりでもあったワケですが…(笑)

今回は、そんなN獣医についての記事を書いてみたいと思います。



初めて病院を訪れた日。

開口一番
『これ、(キャリーの)底網外しなさい。足引っ掛けてケガするわよ!』

『それで、爪伸び過ぎ!こんなんじゃ引っかかって危ないわよ』

『あと太らせすぎ!オカメインコで体重100g超えていい子なんてほとんどいないからね』

と、以上の3つを畳み掛けるように注意されたのでした(;^ω^)


更にフンの検査では、
『発情してるわよ。コレ溜め糞!オカメのフンなんてこんなもんだよ!』

と、小指の先程のフンを指さして怒られ。

その後は、食べさせているペレットにもダメ出しをされ
食事の方法について細かい指導を受けました。
どれもこれも、聞いておいてよかったと思える話ばかりでした。

言い方はキツいしムカついたけど、
『この先生は鳥のためを思って話している。この先生が、鳥にとって悪い指導をするハズがない』と
確信ができたのです。

N獣医は、鳥について話をするとき
『この人たちは』という言い方をするのです。
『この人たちは◯◯なのよ、だから☓☓してあげないとダメなの』みたいに。
人じゃなくて鳥なんだけどw
それだけ、鳥のことを【人と同等】に見ていたのでしょう。

どこかの口コミサイトで
『この先生自身が鳥なんだと思います』と書いてる人がいましたが
まさにそれ!w
鳥に対して、母親のような優しい眼差しを持って接しているというよりは
獣医自身が鳥と同化していて、【鳥の痛みは私の痛み】とでも
思っていそうな感じでした。

『お願いだからやめて!』も口癖でしたねぇ…w
お願いだから、そんなこと鳥にするのはやめて、と。
先生自身が鳥とは、なんとも上手い表現です。


一般的な飼育書に対しては
『猫に羽が生えているような生き物として書かれている』とも言っていました。
だから参考にするなら図書館で野鳥図鑑を借りてきて、それを読みなさいと。
最初に聞いたときはあまりピンと来なかったけど
後になって『ほんとそうだな』ってつくづく感じました。

もうね、犬や猫を飼うように鳥を飼っている人がほんとに多い。
業界全体が鳥をそういうふうに扱ってる。

こういうことを書くと、反発心を持たれる方も少なからずいることと思います。
一応誤解のないように書いておくと
決して、個人個人の飼い主さんを批難したいワケではありません。
ただ、そういうふうに仕向けてる飼い鳥業界に腹が立つことはしばしばあります。
獣医は、それによって病気になってしまった鳥をたくさん診てきたのでしょう。
世の中の飼い鳥に対する現状にイラ立っている様子でした。

人間の見たいところだけを見て、そのせいで発生してる弊害に目を向けない。
鳥を飼い始めて1年と少し、それがとてもよくわかりました。
鳥はそんなに弱い生き物じゃないし、人間の発想に収まる生き物じゃない。
そして健康的に飼うにはとても難しい。
なぜなら、鳥は人間の生活環境に全く適合しない生物だからです。
犬や猫にとって【良いこと】を鳥にしてやったとしても、
実はそれが鳥にとっては良くないことだったりするのです。
(この話については、語弊のないようにまた別の機会で記事にしたいと思います。)



N獣医の病院はとても狭いので、待合室で順番待ちをしているときに
診察中の患者さんへ向けて話している内容もよくよく聞こえてきました。

これは私が聞いた話ではなく、私の前に診察を受けていた患者さんへ向けて
話していた内容となります。


以前、親戚が病気かなにかで入院することになり
飼っていた大型の鳥を仕方なく引き受けたある親子が
『毛引きがひどいのでカラーをつけてほしい』と相談しにきたそうです。
しかし飼育環境を聞いてみると、とてもまともな世話はしておらず
ベランダかどこかで、餌やり以外ほぼ放置で毎日過ごさせている状態でした。

で、それを聞いて獣医はカラーをつけるのを断ったそうです。
『世話の仕方が悪い。ちゃんと飼えば毛引きは治まるかもしれない』と。
そう言われて父親のほうが怒り出し
『お前は医者なんだから、患者に言われたとおりカラーをつけろ!』と
言ってきたそうです。
そこで獣医は『絶対やだ!!』と断ったと…。(さすがw)

『この子は、ストレスを発散させる唯一の方法として毛引きをしているのに、
それすら禁止にしてしまったら、この子は一体どうなっちゃうわけ?!』と。
飼育環境を変えずにストレスを残したままカラーをつけるなんてとんでもない!
ということですね。

で、押し問答の末、
『今のままであればカラーは絶対につけない。それでも無理やりつけろというなら、
私が面倒をみるからこの子を置いていってくれ』と、その親子に言ったそうです。
案の定父親は『わかったじゃあ置いていく』と迷いもなく返し、
放棄書を書いてもらって、その大型鳥は獣医のもとに置いていかれたそう。

その後、獣医の工夫で毛引きは治まっていき、
(具体的な方法も説明していたけど、この場では割愛します)
最終的には大型鳥を飼いたいと言っていた獣医の知り合いに譲り渡して
ひどい暮らしをしていた状況から脱出できたのでした。

とにかく人間の気持ちなどはどうでもよく
鳥を一番に考える人なんだなぁということがよくわかるエピソードです。
だから飼い主のメンタルケアについては皆無ですねw

人間に対してはキツい獣医でも
鳥に接するときは別人みたいでした。

そのう検査をするためにビスコを掴むとき
『おー、よしよし』と声がけをしながら掴んでいて。
その100分の1でもいいから人間にも優しくしてくれればいいのに…
などと感じたものです。

もっともっとたくさん話を聞かせてもらいたかったのですが
閉業してしまった今では、それももう叶いません。
今となっては、貴重な先生に診てもらったんだと理解し、
できるだけそのアドバイスを忘れずに実施していくのみです。


それにしても、こんな変わった獣医にはそうそうお目にかかれないだろうなぁと
そんなふうに思う今日このごろです。


以上、N獣医についてのお話でした。














Posted by風来坊

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