鳥が持つ警戒心

風来坊

ビスコには、とにかく放鳥中にたくさん飛んでもらってます。
色々なものを駆使して《外敵に襲われているような》シチュエーションを作り、
この場所が『安心できる場所ではないよ』と思わせるように仕向けています。


私はそれを総称して《訓練》と呼んでいるのですが、
そういった訓練を行っていて初めて気づいたことがあります。
それは、鳥の危険察知能力の高さ。

放鳥中は、ホウキやハンガー、ボールなどのビビリアイテムを使って怖がらせていますが、
ビスコったら、私がそれらのモノを掴んだ瞬間にはもうバサバサバサ〜!と飛んでいくんですよ。
目の前に持っていったわけでもないし、それどころか持ち上げてすらいない。
ただ危険だと感じているモノが、視界の片隅にちょこっと入ってきただけで、
考える間もなくヤバイ!ニゲロ!!ってなるんですね。

これが鳥の本性か…!

と思いました。


毎度同じみ、いつもこのブログに登場する怖い獣医の話ですが、


鳥は危険なモノから身を隠すのではなく、安全と思える場所まで飛んで逃げる。


それがほんとによくわかる瞬間です。

ただし、いつまでも怖がってはいません。
だんだんと慣れ、逃げ出すまでの距離が縮まっていきます。
最初は、ビビリアイテムを掴んだ瞬間にはすでに飛び上がっていたのに、
そのうち持ち上げるまでは飛ばなくなり、最後には目の前で振っても何も反応しなくなります。
こうなると、そのアイテムは怖がらせるものとしてはもう使えなくなります。

ビビリアイテムとして一番いい状態は、
《アイテムを掴んだ瞬間にはすでに飛び立つレベル》にあるときです。
それ以降、目の前に持っていってやっと飛び立つ…ぐらいまで慣れてしまうと、
飛ぶスピードも落ち、怖いという気持ちもあまりわかないようです。
『何か嫌だからとりあえずここからどくわ…』ぐらいな感じでしょうか(笑)

なので、慣れてしまっては次モノ、また慣れてしまっては次のモノ、と
しょっちゅう取っ替え引っ替えで、ネタを用意するのに苦労します。
訓練やっててしんどいと感じるポイントはここですね。
なにか《これさえ見せれば絶対に怖がって飛んでくれる!》という
特効薬みたいなものがあればいいのだけれど。



話はそれましたが、そんなことを繰り返ししているうちに、
ビスコは警戒心がとても強い子になりました。

と言っても、私や人そのものに対してではありません。
ガサッという物音や、遠くで聞こえてくる人の気配に対してです。
必ずハッと反応して、周囲を見渡します。
そのときの顔つきはとても勇ましいです。
前はね、もっと鈍い子だったんですよ。

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物音がして警戒中のビスコ。
何かあればすぐに飛び立てるよう、身構えてます。

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警戒心が強くなった鳥をどう思いますか?
可哀相でしょうか。

私は、それが本来の鳥の姿だと感じています。
鳥には、危険察知能力(=警戒心)というのがもともと備わっていて
それは立派な能力のひとつなんだと。

能力だと思えば、怖がらせるなんて可哀相…ということもありません。
むしろ定期的にその能力を使わないと、錆びついて悪い影響が出ることもあるんじゃないかと思ってます。
例えば過発情や肥満など。


《警戒心》という言葉を使うと、精神的に落ち着かず緊張した状態で、
あまり良いイメージわかないですよね。

鳥が持つ警戒心というのは、人間が思い描くそれとはちょっと違っていて、
体が硬直してしまい、身動き取れず…というような反応はしません。
そんな反応されると可哀相な気持ちが芽生えますが、そうじゃなくて必ずバッサバッサと飛び立ちます。
たぶん、驚かせても震えて動かない…という状態になるときがあったとしたら、
それは警戒してるんじゃなくて、病気である可能性が高いです。

生きていくために必要な能力だから、フル活用することは良いことなんじゃないかなって。
最近のビスコを見ていて、そんなふうに感じるのです。

少なくとも、放鳥中ぼんやりして私の肩に止まりっぱなしだった頃のビスコより
今のほうが全然健全に見えますね。

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少しはワイルドビスコに近づいているかな?




以上、鳥が持つ警戒心の話でした。








Posted by風来坊

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